ブログ更新が止まってしまって久しいのですが、記憶を辿りながら書いていきます(飲酒中)。3日目は友人のいるアンドロス 島に夕方出発。
ラフィーナというアテネ近郊の港から船が出ます。ラフィーナはアテネ中心からバスで40分かかる割と郊外にある港町。バスの出発時間を確かめるためにアテネ中心のツーリストインフォメーションへ。
あれ?以前あった場所にインフォがない。近くのお店に聞くともっとむこうといわれる。もっと向こうに行ってもそれらしいものはなく、また近くの人に聞くともっと向こうだと。
そんなことをしていたら、いつの間にかパルテノン神殿入口にたどり着いてしまいました。
パルテノンはわざわざ上る気になれないのですが、新しくできたアクロポリス博物館はまだ行ったことがありません。これも神の導きであると解釈し、アクロポリス博物館へGO。
この博物館は2009年にオープンしました。本当はアテネオリンピック(2004年)にオープンする予定がいろいろもめて、5年遅れて完成したんだとか。オープン直後に経済危機になったわけなので、これも歴史の皮肉です。
観光客はたくさんいます。どこから見ようかうろうろしていると、英語のガイドさんが観光客を引き連れて説明しながら歩いています。このガイドさんの英語、すごく聞きやすい。話も面白い。ツアー客ではないけど、このガイドさんの後ろをついていくことに決めました。
アクリポリス博物館はやはり単なる博物館ではありません。ギリシャの外国に対するメッセージが非常に強い。エレクティオンの女神像は本来6体あるのですが、展示は5体。一体分のスペースを空けて展示しています。これは外国に持ち去られた女神像をここに返してほしいというメッセージが込められているのだとか。
また、女神像のお掃除映像も公開されています。女神像は環境汚染でずいぶん黒く汚れてしまっていましたが、今はレーザーの技術で当時の白さを取り戻せています。この映像は「これだけギリシャも技術があるのだから、ちゃんと遺物を管理できる、だから返して」という外国に対するメッセージなのだそうです。
パルテノンの遺物は19世紀にイギリスの外交官エルギン氏にかなりの部分を持っていかれました。これはエルギン・マーブルとして大英博物館で展示されています。かつて、大女優にして文部大臣だったメリナ・メルクーリもイギリスに対しコレクションの返還を求めてきましたが、現在も実現していません。
と、こんなメッセージが各所にちりばめられた展示になっていました。